IBDとは、腸に炎症などが生じる病気の総称のことを指します。
「炎症性腸疾患(えんしょうせい・ちょうしっかん)」とは、小腸および大腸に炎症や潰瘍を引き起こす病気の総称です。
さらにそこから、原因がはっきりしている「特異的炎症性腸疾患」と、原因がはっきりしていない「非特異的炎症性腸疾患」に分けられます。
例えば、ウイルス感染による腸炎のような、何故そうなったのかの理由がはっきりしているものは「特異的炎症性腸疾患」に分類されます。
「炎症性腸疾患」がそもそも広義の分類のひとつになので、腸に炎症が生じる色んな病気がそこに含まれるわけですが、
最近では主に 後述する2つの「非特異的炎症性腸疾患」のことを指す言葉となっています。
潰瘍性大腸炎とクローン病の2つを指している場合が多い
今では一般的に「炎症性腸疾患」というと、ほとんどの場合 潰瘍性大腸炎(UC)と クローン病(CD)のことを指しています。
この2つの病、いわゆる「指定難病」ってやつで。いずれも原因がはっきりとしていません。
英:Inflammatory Bowel Disease の頭文字をとった「IBD(アイビーディー)」の略称で、呼ばれています。
略称のIBDはこんな風に使われています
病院内で「IBD患者会」なんていうポスターを見かけたり、
インターネットで「IBDの最新情報」とか「IBDの方と情報交換したいです~」と言っている人を見かけたりした事はありませんか?
潰瘍性大腸炎もクローン病も同じ括りなだけあって、
症状や治療、困り事などにおいて共通点する点が多く、共感しあえる所がすごく多いんですよね。
そんなわけで、大体の場合 患者さん同士が会うと、まぁ~自然と会話が盛り上がる(笑)
患者会も「潰瘍性大腸炎だけ」「クローン病だけ」のものより、「IBD(潰瘍性大腸炎とクローン病の方どちらも)の患者会」が多いのも頷けますよね。
日常会話でも普通に使う
「IBD」は患者間の会話上などでごく普通に使われています。
↓たとえばこんな感じ (あくまでもほんの一例ね)
昨日、ちょっと脂っこいもの食べすぎちゃってお腹の調子が…反省 (泣)
脂質はIBDのお腹にくるよね~。
でも無性に食べたくなる時だってあるしね、誘惑との闘いだわw
ほんとそれよ…!
――といった感じで。
潰瘍性大腸炎とクローン病はそれぞれにも略称はあるので(UCとCD)、同じ患者同士で話す時はそっちを使いますが、「IBD」はどちらも含んだものなので、双方共通の話題の時に使う感じですね。
いちいち「潰瘍性大腸炎とクローン病ってさ…」って言うの(打つのも)めちゃくちゃ長いし面倒なのよ!
「IBDってさ~」で済むので、私もよく使います。このブログでも多々でてくる表現だと思いますので、見つけた時に「あ。言ってたやつだ」と思い出してもらえたら嬉しいです。