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【図有り】合併症の意味、知ってますか?実はあまり理解されていない医療用語だった件

合併症を解説した記事のアイキャッチ画像
星谷
星谷

こんにちは、星谷です。

「合併症」という医療用語。よく聞くけど、具体的にはどんな事をいう言葉?と疑問に思ったことはありませんか?

今や色々なところで見聞きする「合併症 (がっぺいしょう)」。

健康や医療の話題を取り扱うテレビ番組でも普通に登場するワードですよね。

けど ぶっちゃけ、意味について聞かれたら上手く説明できる自信がない……!そう思って、合併症の意味について改めて調べてみたんですよ。

そしたら、ま~中々に勘違いしやすい用語でして。

医療を受ける側として、本来の意味を知っておくのとそうでないのとでは心構えも違ってくるだろうな、と感じたのでまとめてみました。

合併症とは

「合併症」という言葉には、

主に「病気の合併症」と「手術や検査などの合併症」の2通りの意味があります。

意味1:「病気の合併症」元の病気が原因となって生じた、別の病気のこと

合併症とは何かについて高血圧を例に挙げて解説した図

高血圧症を患っている人の場合を例に挙げてみました。(あくまでも一例です)

上の図でなんとなーく、意味が伝わっただろうか…。

要は 元々かかってた病気の症状が原因となって、別の病気にもなっちゃった!

⇒ そのなっちゃった別の病気のことを「合併症」というんだよー、というものですね。

意味2:「手術や検査による合併症」検査や手術などによって生じることのある病気のこと

検査や手術などをした後に起こりうる症状。これも「合併症」と呼ばれます。

以下に例を挙げてみました。

(指でにゅーんと拡大して見ていただけます)

検査や手術による合併症の例を解説した図

身近なものとして、医師から渡される検査や手術などの同意書に、

「検査後に起こりうる合併症」や「術後に起こりうる合併症」

といったような記述がよく見られるのではないかな、と思います。

意味1と混同されないために、「併発症」や「偶発症」といったような、別の言い方に置き換える場合もあるようです。

その方が説明の受け手としては分かりやすいかもしれませんね。

個人的には、この2つ目の意味「検査や手術の合併症」については、ちゃんと理解しておいた方がいいなと感じています。

これについては下の方に後述しますね。

上の図のなかでもつらつらと書いちゃいましたが。笑

ほんと「こんなはずじゃなかった!」とか後でならない為にもけっこう大事なことです。

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用語自体の認知率は高いのに、意味の理解率は低い

これについては、国立国語研究所のデータがとても興味深いです。以下引用文。

「合併症」という言葉の認知率は非常に高い(97.6%)。ところが,①②いずれの意味も理解率は極めて低く(①:54.0%,②:18.5%),言葉は知られていても意味が理解されていないという点で,この言葉を使っても正しく伝わらない危険性が高い。

正しく理解されない原因には,日常語「合併」と医療用語「合併症」とで意味のずれが大きいこと,医療用語の「合併症」が二つの意味を同じ言葉で表していること,の二点がある。それぞれについて混同を避ける言葉遣いの工夫が求められる。

出典:国立国語研究所「『病院の言葉』を分かりやすくする提案」46.合併症(がっぺいしょう)混同を避ける言葉遣いのポイント 項

これ、中々に衝撃なデータですよね。意味2の理解率なんて2割未満…!

そして、その理解を妨げる原因に、「合併」という言葉の捉え方のずれや、同じ言葉に2つの意味があるというややこしさが挙げられています。

日常で使われる「合併」のイメージからくる誤解

一般的に「合併」というと、会社が合併したとか、市町村の合併、みたいな感じで

「何かと何かが合体してひとつになる」というような意味で使われていますよね。

しかし、そのイメージのままに意味をとらえてしまうと、

まるで「元の病気と一緒に何かの病気が合体して生じたもの」みたいな風に解釈しかねません。

これって、本来の意味とはだいぶ違ってしまいますよね。

 「検査や手術後に起きるってさぁ…医療ミスなんじゃないの?」という危うい誤解

これは2つ目の意味に関する誤解なのですが……。これ、すんごい重要です。まじで。

検査にしろ手術にしろ、どんなに最大限の注意を払って、最善を尽くして治療を施しても、それでも起こりうる症状はある、ということ。

確率で起こる不可避なものといってもよいでしょう。

これらを防ぐための対策をどれだけ行っていたとしても、ほぼほぼ安全といわれているものでも、

「絶対に何も起こらないです」とは言い切れないのです。0%でない限りは。

このことは、治療を受ける側がしっかりと理解している必要があります。

でなければ、この誤解により患者側が訴訟を起こしてしまう、なんてことになりかねません。

それにもし、逆に無責任に「絶対OK大丈夫でーす!」って言われても、かえって信じていいのか分かんなくて怖いでしょ(笑)

そんなわけで、どのような医療行為をする時にも、医療機関側は

「ゼロではないけれども、もしかしたら起こりうる可能性」について全力で説明するわけです。

(説明書・同意書がわさわさするのもそれ)

医師の説明をよく聞き、説明書があるならよく読む事が大切

病院で検査をする時や手術をする前に、同意書を書きますよね。

CT、MR、内視鏡検査などの同意書、手術についての同意書、麻酔についての同意書――実に様々です。

医師の説明は専門用語多くてなんかよく分からんし、ていうか今回は検査だけだしな……

とか思って、ほいほーいっとろくに読まずに署名してしまってはいませんか?

医師が患者に説明しているところ

病院側は、起こりうるリスクについて事前にすべて説明してくれます。

専門用語がわからなければ、どんどんこちらから質問してしまいましょう。

もしかしたら、説明書にある「検査後の合併症」「術後の合併症」の一覧には、こわい病名が並んでいる事も、あるかもしれませんよね。

しかし、もちろんこれは患者をビビらせるのが目的なのではなく

前項でも述べたように不測の事態も考えられる、ということを患者側にしっかりと知っておいてもらう為に記載されています。

患者さんには、ちゃんと治療に対する心の準備をしておいてもらおう、ということですね。

そうした理解がないまま治療を受けて何か起きた場合、その患者は「病院のせいだー!」と喚き散らす事もあるかもしれません。

医療は魔法ではない ということを、私たちはしっかりと認識しておく必要がありそうです。